クレジット売掛金
はい、見たままの意味です。
クレジットカードを使用して発生する売掛金がクレジット売掛金です。
クレジットカードを持っていなくとも、その仕組みはなんとなく理解していると思います。
一応ご存知だと思いますが、クレジットカードでの支払いの仕組みを図にしておきます。
この関係図を理解していなければ、問題を解くのが丸暗記になってしまいますので、できれば理解しましょう。
例)A商店は、商品2,000円をクレジット払いの条件で販売した。なお、信販会社への手数料(販売価格の5%)を計上した。
はい、こんな問題がクレジット売掛金を使用するものです。
問題を解く順序は不変です。
どっちの立場?お金は減るの増えるの?ということです。
まずこの問題、「販売した」とあることから、売り手側の仕訳をします。
販売したのなら、当然お金が入ってきます。
ここまでの情報であなたの手元の紙には、
(お金勘定)××× (売上)×××
というところまでできていると思います。
今回、クレジットで支払いが行われるということで「クレジット売掛金」という科目を使用します。
これは売掛金という文字が入っていることからもわかる通り、お金勘定の一種です。
つまり、
(クレジット売掛金)××× (売上)×××
となります。
しかし、これで終わりではありません。
基本、問題には無駄な情報は含まれていません。
最後の一文まで意味があるのです。
「信販会社への手数料(販売価格の5%)を計上した」
この文章から何が読み取れますか?
「信販会社への手数料」という文言から、「手数料を払うのかな」ということはなんとなく読み取れるはずです。
(ご存知だと思いますが、計上とは計算に組み入れることです。)
で、信販会社って何か。
クレジットカードの仕組みを知っていれば、なんとなく察せるはずなので、問題なしとみなします。
手数料を支払うということで、科目名は「支払手数料」。
これは他の問題から見つけるか、覚えてください。
とはいえ、そのままの名前なので覚えるまでもないでしょうけど。
※この逆に手数料を受け取る時は「受取手数料」という勘定科目を使用します。
そして、金額。
これは問題に「販売価格の5%」と書いていますね。
2,000円で販売している商品に対する手数料なので、販売価格=2,000円です。
まあ、問題にはこれ以外販売価格になりそうなものなんてないのですが……。
で、左右どちらか。
これは単純で、お金を減らす科目なのだから左です。
※お金が減る=お金勘定は右=その原因は左、という理論から導かれています。
で、この手数料って何から支払われているのでしょうか。
これは売掛金の一部から差し引かれています。
クレジット会社にしても、2,000円を店に渡したあとに手数料を受け取るという手間とリスクを取りませんからね。
(後で手数料をまとめて請求となると、請求先が請求直前に倒産してしまい回収できない可能性があるから。)
つまり、店は最終的に手数料を差し引いた金額を受け取ることになるのです。
よって、
(クレジット売掛金)1,900 (売上)2,000
( 支払手数料 ) 100
となります。
スポンサーリンク
例)クレジット払いの条件で売り上げた2,000円から手数料100円を差し引いた残額が当座預金に振り込まれた。
一応その後の取引も見ておきましょう。
とはいえ、これは簡単なので解説するまでもないでしょうか。
これはお金が増えるか減るか。
いくら変化するのか。
この二つがわかれば使う科目を問題文から読み取ります。
今回の問題ではお金が増える取引で、2,000円から100円を差し引いた金額が当座預金に振り込まれました。
つまり、1,900円当座預金増加の取引です。
使う科目はクレジット売掛金と当座預金。
お金が増えたのだからお金勘定が左なのですが、使う科目どちらもお金勘定です。
この場合、より現金に近い方が偉いので、当座預金が主役となります。
よって、左のお金勘定には偉い当座預金が入り、残った右がクレジット売掛金の席になります。
(当座預金)1,900 (クレジット売掛金)1,900
以上です。
まとめ
クレジット売掛金の仕訳を超ざっくりと説明すると、
「支払手数料が差し引かれる、売掛金の処理」です。
もちろん、問題によっては支払手数料が後払いになるでしょう。
しかしそのような問題であれば、手数料に関する記載がなかったりします。
見分けることはそれほど難しくないので気にしなくてオーケーです。
クレジットカードの基本的な仕組みを知っていれば苦戦しないと思いますので、もし知らない人は調べてみましょう。
このページが役に立っていれば嬉しいです。