固定資産
簿記3級の固定資産は、主に4種類です。
・車両運搬具
・備品
・建物
・土地
この中で、耐用年数(壊れるまでの年数)がある物は土地以外です。
土地は核爆発が起きるくらいの出来事が無い限り使い続けられるからです。
とはいえ、問題には耐用年数は何年であるか、というのは100%書いてあるので覚える必要はありませんが。
固定資産の購入
固定資産を購入する時、大体は商品の仕入れと同じように手数料などの付随費用が発生します。
皆さんも洗濯機やエアコンなどの大型家電を購入した時は設置費用などが請求されるでしょう。
それと同じで、会社が機械や多くの机と椅子を購入した場合は手数料などが取られることが多いです。
そんな固定資産の購入に関する付随費用は商品の仕入れと同じ扱いをします。
例)A商店は備品10,000円を購入し、手数料2,000円とともに現金で支払った。
この問題の「備品」を「商品」に変えて解けますか?
解けるなら固定資産の購入の問題は解けます。
商品の仕入諸掛とやることは変わりません。
よって、仕訳の形はほぼ同じです。
(備品)12,000 (現金)12,000
手数料などの付随費用を含めた金額が固定資産である備品に計上されます。
スポンサーリンク
固定資産の売却
使わなくなった物は捨てるか売るかしますよね。
3級では捨てる問題はなく、売る場合のみの問題しか出題されません。
捨てる問題は2級で出題されます。
例)A商店は土地10,000円を7,000円で売却し、他店振り出しの小切手を受け取った。
土地を売る問題です。
土地には耐用年数がないので、減価償却がありません。
減価償却のある備品などの場合、売却時の減価償却後の金額の固定資産を売るという取引になります。
さて、売ったのでお金が増えますね。
お金が増える=お金勘定は左。
その原因は反対側に記載します。
今回の原因は土地を売却したからですので、土地をお金の反対の右に記載します。
(現金)7,000 (土地)10,000
しかしこれでは左右の金額が同じになっていません。
その原因は何でしょうか。
原因は「10,000円で買った土地を7,000円で売ったから」ですよね。
小学生でもわかりますが、この取引は完全にA商店が損をしています。
その損している金額はいくらでしょうか?
3,000円ですよね。
ということで、この仕訳に損が出ていますよ、と記載しましょう。
勘定科目名はそのままです。
固定資産を売却した事で生じた損失=固定資産売却損です。
どちらに入れるか、なんて言わなくてもわかりますよね。
( 現 金 )7,000 (土地)10,000
(固定資産売却損)3,000
はい、これで左右の金額が同じになりました。
これが答えです。
教科書風にいうと「固定資産売却損は費用項目だから借方側に計上するんだ!」です。
ちなみに、この問題で土地が12,000円で売れた場合は左に固定資産売却益を計上します。
(現金)12,000 ( 土 地 )10,000
(固定資産売却益)2,000
これも教科書風に言うと「固定資産売却益は収益項目だから貸方側に計上するんだ!」です。
ぶっちゃけ、いくらの物をいくらで売ったかを理解できるなら損か得かくらい判別できますよね。
お金勘定と固定資産の項目を埋めて足りない方にその損か益かの勘定を入れればいいんです。
上の問題では、3,000円損しているな→固定資産売却損だね→どっちに入るだろうか→左が3,000円少ないからこっちだ、と考えれば正解できます。
順序よく考えていけばこんな問題なんてことはないでしょう。
まとめ
固定資産の購入は商品の仕入れと同じ扱いをしましょう。
具体的には付随費用を固定資産に含めます。
売却はお金勘定が左に固定資産の名前が右に入ります。
そして、その取引で損か得があるならそれぞれ”固定資産売却”の後ろに損か益を付ければいいです。
それは左右の金額のうち、小さい方に入ります。
このページが役に立っていると嬉しいです。