借入金(かりいれきん)と貸付金(かしつけきん)
借入金とは、借金のことです。
これが書かれていると、金を借りていることを示しています。
貸付金はその逆です。
貸している金の金額を示しています。
どちらが資産なのか負債なのかなんて話は無視で構いません。
ぶっちゃけ、この勘定科目が出る取引は現金が出てくるので覚えていなくても大丈夫です。
例)A商店は現金10,000円を借り入れた。
借り入れた金=借入金。
シンプルですね。
さて、仕訳の形はすぐにわかりますよね。
お金勘定の中でもっとも偉い現金がいるのです。
迷う必要はないでしょう。
※お金勘定についてはこちら
現金の増加=現金が左。
その原因はお金を借り入れたから。
よって現金の反対側に借入金です。
(現金)10,000 (借入金)10,000
例)A商店は借入金10,000円と利息を含めた全額を現金で返済した。利息は年4%であり、借入期間は3ヶ月である。
借りたお金を返済したらしいです。
利息の計算はご存知ですか?
利息=借りている金額×年利率×借入期間(月数÷12)
基本利息計算における利率は年単位です。
なので、12ヶ月間借りていた場合に4%(今回の問題では)かかるということです。
では3ヶ月間借りていればどうなるか。
まず、この借入金を一年間借りていた場合の利息の金額を計算しましょう。
一年間借りていた場合は10,000×4%=400円です。
一年間借りていたら400円ですが、今回は3ヶ月だけです。
よって、400×3÷12=100円が答えになります。
これがややこしい人はもう一つ考え方があります。
小学生のときに習った比を覚えていますか?
「麺つゆはつゆ1に対して水4で入れると作れます。ではつゆ100mlに対して水は何ml必要でしょう」
この問題は解けますか?
解けないならかなり頭が残念で義務教育からやり直したほうが良いと思いますが……。
まあわかりますよね。
1:4=100:x
x=4×100なのでx=400となり、400ml必要ということがわかります。
これが比の計算です。
さて、これを利息計算に応用しましょう。
まず12ヶ月で400円ということを書きます。
12:400=
そして、借りていた期間(月数)を入れ、求めたい方をxとします。
12:400=3:x
ではxを求めましょう。
x=3×400÷12=100です。
よって、利息は100円になります。
どちらの計算方法でもやっていることは変わらないので、好きな方で覚えてください。
本題の仕訳の形です。
まず、現金を支払っているのだから現金は右です。
金額は10,000円に利息100円を含めた10,100円です。
で、その現金を支払う原因は何か。
借りていた金を返済したことと利息を支払ったことですよね。
この原因は現金の反対側である左側に入れます。
借り入れた金については借入金を使います。
残りの支払った利息に関する勘定は「支払利息」というものを使います。
漢字を見れば意味がわかるものばかりなので助かりますよね。
(借入金)10,000 (現金)10,100
(支払利息)100
以上です。
例)A商店は現金10,000円を貸し付けた。
貸し付けた金=貸付金。
わかりやすくていいですね。
さて、この仕訳も問題ないでしょう。
お金を貸したのだからお金は減りますよね。
ということで、現金の減少=現金が右。
なぜ減ったのかというと、貸したから。
よって現金の反対側に貸付金です。
(貸付金)10,000 (現金)10,000
例)A商店は貸し付けていた10,000円と利息100円を現金で受け取った。
貸し付けていた金が返ってきました。
ということで、現金が増える=現金は左側。
その増える原因は貸し付けていた金と利息です。
よって、使用するのは貸付金と受取利息の2つ。
受け取った利息金額という意味で受取利息です。
こちらもそのまま。
金額はそれぞれ問題に記載されているので、そのまま書きましょう。
(現金)10,100 (貸付金)10,000
(受取利息)100
以上です。
まとめ
借りたか貸したかを読み取れれば問題ないでしょう。
お金勘定から埋めるだけで正解できる簡単な問題なので、勘定科目だけ覚えておけば大丈夫です。
利息計算については1ヶ月あたり何円の利息が発生するのか。
そして、借りてから何ヶ月経過しているかを導けば解けるので、大丈夫でしょう。
計算内容は小学生レベルです。
これが出来ない人は書店で計算ドリルを購入してやり直してください。
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