雑記

2級の範囲変更による難易度上昇

2級の範囲変更

平成29年に、日商簿記2級の範囲が変更されることが決定しています。

具体的な内容は商工会議所が公表しているこのページに書いています。

まとめると

リース取引・外貨建取引・連結会計

が追加される主な3つです。

 

僕は公認会計士講座でこの3つをすでに学習しましたが、正直な感想は「難易度が上がる」ということです。

これは3級の伝票とは違います。

 

・リース取引は定額法による利息計算なので、おそらく固定資産の減価償却よりは難易度低めだと予想されます。

 

・外貨建取引は売買取引に限られると書かれていますので、1級に比べれば優しすぎるくらいです。

ただ、使用するレートの判断や決算日における為替差損益の算出がややこしく感じるかもしれません。

 

この2つは4月の試験から範囲に含まれているので、おそらく出題されるでしょう。

 

 

・連結会計は資産連結だけならばそれほどの難易度ではありませんが、成果連結が含まれていることが難易度を上げる要因となっています。

これは親会社と子会社の間で行われた取引は消去しましょう。

親会社が子会社に対して売った商品で、未だ子会社が売っていない商品に含まれる利益を未実現利益として消去しましょう。

このような話です。

親会社や子会社という話がまだわからないという人もいると思いますので、そういうものがあるのか、程度の認識で大丈夫です。

本格的な勉強は4月の現在ではまだ不要ですからね。

 

平成29年11月受験の方から連結会計が含まれます。

 

1級の勉強をしていない人でなければ、何が何かさっぱりわからないと思います。

それは当然です。

簿記の3級と2級の間には、勘定科目の数と工業簿記という壁。

2級と1級の間には、勘定科目の数と新たな論点(今回追加されたリースや連結など)と工業簿記の細かな論点追加という壁があります。

どちらの壁が低いか、これは2と3の壁が圧倒的に低いと断言できます。

 

1級での商業簿記の勘定科目数、論点の増加数を考えると2級の工業簿記追加は優しすぎるくらいです。

とはいえ、やはり3級から2級へステップアップしたときに感じる壁は非常に高いでしょう。

2級の勉強を終え、1級の勉強をしている人間は「その壁は低い方だよ」と言えるだけで、実際に壁は存在します。

なので、注意はしてください。

 

2級が簡単というわけではないことを!

特に追加されたことで難易度が上がっています。

 

 

ちなみに、工業簿記の方の追加がないのは何故か。

工業簿記の論点追加はおそらくこの先ないでしょう。

商業簿記の基礎、財務会計基準の方はこの数年で多く論点が追加されてきています。

クレジット会計や外貨建取引などはグローバル化や技術の発達によって生まれた取引方法です。

 

しかし、工業簿記の方は工場内で製造した製品の原価を求めるモノになります。

そのため、材料と従業員の給料、電気代などの経費がわかれば算出可能な分野になります。

このことから、この数十年は計算方法が若干変化することがあっても大基の計算方法に変化は起こっていません。

付け加えるなら、この工業簿記というものはあくまで工場の長が原価の内訳を見るためのものとして作られます。

そして、前月と比べて無駄遣いをしていないかということを管理するのが目的です。

そのため、工場内でルール選択して作成することが多いのが現状です。

そのルールが工業簿記で覚えるべき事項になります。

 

詳しくは工業簿記の時間に勉強してください。

 

 

とにかくこのページでわかってほしかったのは

2級の難易度上がるから『簡単だよ』という噂は鵜呑みにしてはダメですよ

ということです。

 

このページがあなたの役に立ったのなら嬉しいです。

 

 

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