初心者講座

初心者さん向け講座開設

最初に

今までこのサイトで公開してきたものは、「ある程度簿記の知識がある人に向けた確認のためのページ」でした。

しかし、簿記3級を取得したいと思っている人は大体初心者さんが多いのではないか。

 

ということで、これから初心者さん向けのコンテンツを配信していけたらと思っています。

 

簿記とは

例えるなら「お小遣い帳」や「日記帳」のようなもの。

簿記は「帳簿記入」の略です。

帳簿というのが、店や企業の「お小遣い帳」になります。

そこに記入をしていくことで、店の経営状態がわかりやすくなるのです。

 

今、店にはどれだけの現金があるのか。

負債の金額。

売上、仕入れの金額。

などなどを記入していきます。

 

1年間記入を続け、最終日(主に3月末)に締切りと言う作業を行い、その1年間の営業成績を確認します。

利益が出ていたか、どれだけの利益か、損失が出ていたならその原因は何か、などを判断することが可能です。

このような側面は、家計簿やお小遣い帳が一番近いでしょう。

 

簿記の目的:1年間の企業の経営状態(取引履歴や利益額)を残すため。

 

 

仕訳

簿記を勉強すると100%この問題になります。

日本の簿記試験では仕訳を行えるかどうか、を問うことがメインになります。

そのため、区分を覚えなくても合格できるのです。

 

 

それではその仕訳とはどのような意味があるのか。

仕訳は「長い取引の内容を、短く表示したもの」です。

どれほど長い取引内容だとしても、2,3行に書き換えることができます。

日々の取引内容を全て文字で表示していくと、企業の取引日記が膨大な量になります。

例えば、3日間のうちに以下の取引があったとします。

 

決算に当たり、現金の手許有高を調べたところ、帳簿残高は ¥ 300,000 であるのに対して、実際有高は ¥ 280,000 であった。この現金過不足額のうち ¥ 8,000 は、従業員個人が負担すべき交通費を店の現金で肩代わりして支払った 取引が未記帳であったためであることが判明したが、残りの現金不足額の原因は不明である。
商品 ¥ 150,000 を仕入れ、代金のうち ¥ 120,000 については、仕入先を名宛人とする約束手形を振り出して支払 い、残額は掛けとした。
前期に貸倒れとして処理した売掛金 ¥ 100,000 のうち、¥ 80,000 が回収され、当座預金の口座に振り込まれた。な お、貸倒引当金勘定の残高は ¥ 60,000 である。
給料日に、従業員に対する給料から所得税の源泉徴収額 ¥ 30,000 を差し引き、手取り金 ¥ 170,000 を当座預金の 口座から振り替えて従業員に支払った。
水道光熱費 ¥ 60,000 と事業主の所得税 ¥ 240,000 を当座預金の口座から振り替えて支払った。なお、水道光熱費 のうち ¥ 20,000 は、事業主個人の家計が負担すべき金額である。

 

これは実際に出題された問題になります。

意味がわからないことが多く書かれていますが、これを全てメモしていくのは面倒ですし、一目ではどのような取引だったのかわからないですよね。

結局この3日でどれだけお金が動いたのよ、と聴きたくなります。

これを全て仕訳に直すと、以下のようになります。

 

(従業員立替金)8,000 (現金)20,000
 (雑損)   12,000

(仕入)150,000   (支払手形)120,000
           (買掛金) 30,000

(当座預金)80,000 (償却債権取立益)80,000

(給料)200,000   (所得税預り金)30,000
           (当座預金)  170,000

(水道光熱費)40,000 (当座預金)300,000
(引出金)260,000

 

なんとなく短くなりましたし、余計な文字もないしスッキリしましたよね。

初心者さんは意味が不明な言葉が多く理解できないと思いますが、学習をしていくことで仕訳の効率性に気づくでしょう。

 

今は、仕訳を行えばわかりやすくなる、とだけ思っていれば大丈夫です。

 

まとめ

かなりアバウトな説明ですが、この部分は理論的なことを語り出すとキリがないので、最低限のことだけ書きました。

 

簿記は取引や経営状態を表すために行うもの。

仕訳は、帳簿に記入する取引を縮めた形。

 

ということです。

このような認識でなんら問題ないので、「そうなんだー」くらいにとってもらえれば十分です。

ここから先はずっと仕訳を見ていくことになります。

僕はできる限り覚えることを減らしたいのですが、初心者さんには丸暗記してもらう項目が多くなってしまいます。

 

このサイトでは、とにかく量をこなしていけるようにしていきます。

量より質と言う人もいると思いますが、簿記に関しては絶対に量です。

どれだけ質が高くても、量をこなさないと初心者さんは簿記に慣れることができないでしょう。

 

簿記に慣れてきたら、今までのページで理論から解く方法を抑えていきましょう。

ど忘れ防止なので、自信がある人は初心者講座だけで合格できるような構成にしていきたいと思います。

 

しばらくの間、お付き合いしてもらえると嬉しいです。

 

 

 

 

 

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