未払金
未だ払っていない金、略して未払金。
まあ、漢字のまんまです。
これを聞いてあれ?と思う人はいませんか?
「買掛金とか支払手形も未払金じゃないの?」
はい、鋭いですね。
買掛金と支払手形も未だ払っていないのでこれの一部に含まれると思うのは当然です。
しかし、簿記上は未払金にそれらは含まれません。
ではこれらの違いは何なのか。
それは、「何の購入によって発生したか」が異なるのです。
買掛金と支払手形は「商品の購入」によって発生します。
一方の未払金は「商品以外のものに対する支払い」で発生します。
例としては初心者講座12回で登場した固定資産などがあります。
他にも、今後登場する費用項目の決算整理で未払金は登場します。
商品以外の購入による後払い=未払金。
例)A商店は土地10,000円を購入し、代金は月末に支払うこととした。
問題を解く思考の流れを見てみましょう。
まず、この取引はお金が増えるか減るか変わらないかのどれであるか。
「購入」=「減る」ですね。
お金は減るのだからお金勘定は右。
そのお金勘定は何を使うのか。
代金は月末に支払う、つまり今払ってない。
「掛けとした」「手形」の文字がない。
購入したのは土地なので商品ではない。
よって、この時使用するのは”未払金”である。
お金が減る原因は反対側に書きましょう。
今回は土地を購入したから、ですよね。
ということで、土地を左側に書きます。
固定資産の購入では同時に掛かった費用全て含めますが、今回の問題では手数料などが存在しないので考慮しなくて良い。
結果。
(土地)10,000 (未払金)10,000
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未収入金
未だもらっていない金を未収入金と言います。
未収金は同じ意味ですので、問題文の指示にしたがってください。
さて、未収入金は未払金とほぼ同じ扱いです。
売掛金と受取手形は「商品を売却した時」に発生。
未収入金は「商品以外を売却した時」に発生。
はい、未払金で書いたことが理解できる人なら余裕ですよね。
例)A商店は土地10,000円を8,000円で売却し、代金は月末に受け取ることとした。
やることは同じなので簡略化します。
売却→金増える→金勘定左→商品以外の売却+月末受け取り→未収入金。
いくら増えるのか→8,000円。
その原因は何でしょうか。
10,000円の土地を売ったから。
この取引、得したのか損したのか。
10,000円の土地を8,000円で売ったのだから2,000円の損ですね。
その損を示す勘定科目である固定資産売却損を左右金額の合計が同じになる方へ書く。
以上。
( 未収入金 ) 8,000 (土地)10,000
(固定資産売却損)2,000
まとめ
商品の取引=買掛金・売掛金・支払手形・受取手形。
商品以外の取引=未払金・未収入金。
この判別を覚えていればやることは何ら変わりません。
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